これまで全9回のシリーズを通して、生成AIを用いた効率的な教育コンテンツ制作手法や実践事例をご紹介してきました。生成AIがいかに現場の負荷を軽減し、迅速かつ高品質なコンテンツを提供できるか、その可能性についてご理解いただけたのではないでしょうか。
しかし実際に、「自社で生成AIを活用して教材を制作したい」と考えても、どこから始めたらいいのかわからないと感じている方も多いでしょう。
そこで最終回では、生成AI導入までの具体的なステップやロードマップ、自社に最適なAIツール選定のポイント、そしてエデュニアがご提供するコンサルティングサービスについて詳しくご紹介します。(執筆者:エデュニア株式会社 代表取締役 千葉佑介)
本シリーズの構成
本記事は全10本シリーズの10本目です。ぜひシリーズ全体を通してお読みください。
- 第1回:生成AIで教育コンテンツ制作が劇的に変わる!最新プロセス徹底解説
- 第2回:テーマ選定とリサーチを効率化する|AIを活用した効果的な情報収集術
- 第3回:プロレベルのコンセプト設計を実現|NottaAI+ChatGPTで思い通りのコンテンツ設計を
- 第4回:教材制作の要|ChatGPTで作る効果的なカリキュラム設計のポイント
- 第5回:スライド&ナレーション原稿|GammaとChatGPTでプロ級の教材を作る方法
- 第6回:学習効果を最大化する|小テスト・補助教材・プロモーション資料作成テクニック
- 第7回:低コストで高品質な動画教材を実現|生成AI活用の動画制作ノウハウ
- 第8回:失敗事例に学ぶ|生成AIコンテンツ制作で注意すべき5つの落とし穴
- 第9回:実際の導入事例を徹底解剖|AI教材制作で成功した企業・学校の共通点とは?
- (本記事)第10回:生成AIを活用した教材制作をあなたの現場へ|導入ロードマップとエデュニアの支援内容
セクション1:生成AI導入までの具体的なステップ・ロードマップ
生成AIを教育コンテンツ制作に導入するには、計画的かつ段階的なアプローチが必要です。以下のステップを順に実施することで、スムーズに導入を進めることができます。
【STEP 1】導入目的と課題の明確化
まず、自社が生成AIを導入することで何を解決したいのかを明確にしましょう。よくある課題としては以下のようなものがあります。
- 教材制作にかかる時間やコストを削減したい
- 教材の品質や内容の統一性を高めたい
- コンテンツの更新や改善サイクルを高速化したい
目的が明確になれば、導入後の成功基準もはっきりし、次のステップが進めやすくなります。
【STEP 2】現状分析とゴール設定
次に、自社の教材制作プロセスやリソースを整理・分析します。
- 現在の教材制作にかかる工数と人的コストの確認
- コンテンツ品質やばらつきに関する現状把握
- 導入後の理想的な状態(ゴール)を具体的に設定
明確なゴールがあれば、導入の進捗を管理しやすくなります。
【STEP 3】適切なAIツール選定
生成AIにも様々なツールやモデルがあります。例えば以下のような用途ごとに選定基準が異なります。
- 情報収集・リサーチ(Perplexity AI)
- カリキュラム設計・シナリオ構築(ChatGPT)
- スライドやナレーション制作(Gamma、ChatGPT4.5)
- 動画教材生成(D-ID、Voicepeak、Voice Presenter)
自社の目的に最適なツールを適切に選定することが重要です。
【STEP 4】パイロット導入・検証
本格導入の前に、小規模なパイロットプロジェクトを実施し、その成果を検証します。
- 特定テーマの教材作成で試験的にAIを導入
- AI生成物の精度・品質をチェックし改善点を抽出
- 人間による精査プロセスの仕組み化・標準化を検討
ここで改善点を洗い出すことで、導入後のトラブルを最小限に抑えます。
【STEP 5】本格導入・運用開始
パイロットの成果を基に、本格的に生成AIを導入・運用していきます。
- 教材制作フロー全体へのAI適用
- 社内チームの役割分担・教育・トレーニング
- PDCAサイクルによる継続的な品質向上・改善プロセスの確立
セクション2:自社に合ったAIツールの選定・活用支援サービス
生成AIツールは日々進化し、種類も急速に増加しています。自社の目的に最適なAIツールを選定し、効果的に活用するためには専門的な知見が求められます。
エデュニアでは、以下のポイントを重視しながらお客様に最適なツール選定と活用支援を提供しています。
- 自社の目的・課題解決に最適なAIツールのマッチング
- AIツールの特性や機能についての徹底した理解促進
- 教材作成プロセスへの最適なAIの組み込み方を具体的に支援
- 導入後の評価・改善支援による活用効果の最大化
特に、教育業界に特化したエデュニアの知見と経験を活かし、お客様の教材制作プロセスの効率化・高品質化を実現します。
■本記事でご紹介した教材制作に利用しているAI一覧

セクション3:エデュニアが提供するコンサルティングサービスの紹介
エデュニアでは、生成AIの活用に関する幅広い支援を行っています。
①生成AI活用コンサルティング
- 生成AIツールの選定・導入支援
- 教材制作プロセスにおけるAI活用方法の企画・設計
- 導入後のPDCA支援・継続的な改善体制構築サポート
②教育事業立ち上げ支援
- 新規教育事業やオンラインスクールの企画・立ち上げ支援
- 教材コンテンツの迅速かつ効果的な作成支援
- AIを用いたビジネスモデル構築・収益化戦略支援(例:ぼくのAIアカデミー)
③教材開発効率化コンサルティング
- 教材作成プロセスの効率化・自動化支援
- 社内教育担当者向けAI活用トレーニングの実施
- AIを活用した継続的な教材改善・更新の仕組み化サポート
おわりに:生成AIとともに、教育の未来を創りましょう
生成AIを活用した教材制作は、教育の可能性を広げるとともに、現場で働く皆様の負担を軽減し、品質の高い教育をより多くの人に届けるための力強いサポートになります。
エデュニア株式会社は、お客様の状況に合わせた丁寧なヒアリングと、豊富な導入実績に基づく実践的なコンサルティングを提供しています。生成AIを活用した教材制作に少しでもご関心をお持ちいただけた方は、ぜひエデュニアにお問い合わせください。下記のリンク先からクオークさん宛にお問い合わせをいただけましたらお返事を差し上げます。
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著者プロフィール
千葉 佑介(ちば ゆうすけ)

エデュニア株式会社代表取締役、H&Sホールディングス株式会社最高執行責任者(「ぼくのAIアカデミー事業担当」)を勤める傍ら、岩手県立大学ソフトウェア情報学研究科博士後期課程で製造業における教育サービスのDX関連の研究に従事。
熊本大学人文社会科学研究科教授システム学専攻博士後期課程卒。富士通株式会社で大学ビジネス営業企画と事業企画に携わった後、DMG森精機と野村総合研究所の合弁組織であるテクニウム株式会社にてDX教育サービスを立上げ、経済産業省補助事業「デジタルものづくり実践講座」のプロジェクトディレクターを務めた。
その後、AIリテラシーや生成AI活用に関する講座やワークショップを多数実施すると共に、生成AIと教育工学を駆使した教材制作および教育事業のDXコンサルティングに奔走中。