「eラーニングコンテンツの販売に使えるシステムとその使い分けとは?」

eラーニングコンテンツを販売するためには、コンテンツを作成し、販売するための機能を持ったシステムに載せて配信をする必要があります。

本記事では、5つに大別される【eラーニングコンテンツの販売に使えるシステム】を比較し解説します。

目次

eラーニング販売に利用可能なシステムとは?

自社で何らかのシステムを利用して、eラーニング配信を考える際、大きく分けて以下の5つのタイプのシステムが候補となります。それぞれの特徴を解説します。

最初に、動画配信プラットフォームの代表格であるYouTubeとVimeoを比較対象として解説します。

動画配信サイト(YouTube)

YouTubeは、無料で動画配信できるサイトとして最も知られていますが、広告収益やスーパーチャット(いわゆる“投げ銭”機能)で収益化も可能であり、広い意味ではコンテンツの対価を得ることができるプラットフォームと言えます。

しかし、個々の動画に価格を設定して販売する機能はありません。また、限定公開で動画を配信することも可能ですが、URLが漏れると誰でも視聴可能になるため、視聴者を限定することが厳密にはできません。そのため、eラーニングの販売に使用するには、セキュリティや機能面で課題があるといえます

動画販売サイト(Vimeoなど)

Vimeo(ビメオ)は動画販売機能を持っており、1本ずつの動画に価格を設定して販売できます。しかし、学習に必要な機能(確認テストやアンケートなど)や受講履歴の管理機能は備わっていません。そのため、eラーニングで求められる学習進捗の管理や確認テストの実施ができず、eラーニングの販売に利用するには限界があるといえます。

次に、eラーニング用のプラットフォームとして大きく3種類、Udemyと、社内研修用のLMS(学習管理システム)、そして教材販売用LMSについて解説します。

eラーニング販売マーケットプレイス(Udemy)

Udemyは、学習教材を販売できるマーケットプレイスサービスで、多くの講師や企業がこのサービスを利用して教材の販売を行っています。日本を含めグローバル市場で教材販売が可能です。しかし、Udemyでは、複数の講師や企業が同じプラットフォーム上で競合し、いわば、メルカリに商品を出品するような形で、ライバルの数多くの似たような教材と一緒に並べて販売され、自社教材が埋もれてしまうリスクがあります。ユーザに対して自社の教材だけを見せることができないため、ブランドイメージを確立することが難しいという弱点もあります。

社内研修用LMS

LMS(学習管理システム)は、社内教育に利用されることが多いシステムです。eラーニングで学習を行うために必要な機能は一通りそろっています。しかし、教材を販売するための決済機能は通常はオプションとなっており、カスタマイズをする必要があります。

学習教材販売LMS (Qualif)

学習教材の販売に特化したLMSでは、以下の特長があります。

  • 自社専用ショップを開設し、ブランド統一感をもって自社教材のみを販売可能
  • 受講者が、クレジットカード等で簡単に決済して購入する仕組みを標準装備
  • 学習管理機能(進捗確認、確認テスト、アンケートなど)が充実

 eラーニング配信に利用可能なシステムの使い分け

自社にあった適切なサービス選定のポイントとは?

eラーニングビジネスを進める際には、目指すビジネスモデルに合わせてシステムの選定を行うことが重要です。一方でYouTubeやUdemyといったプラットフォームにも、それぞれ有効な活用方法があります。下図の①から④のシステムの使い分けについて、解説します。

「顧客が社内に保有しているLMSにコンテンツを載せる」

最も手間が少ないのは、顧客企業が社内に保有しているLMSにコンテンツを載せて配信する方法です。LMSのコストは顧客の負担であり、コンテンツのデータを顧客に渡すだけで、後の設定も顧客に任せることできるため、販売を行う側の負担が最も小さいと言えます。

「コンテンツをばら売りして反応をみる」

Udemyなどのマーケットプレイスを活用し、テストマーケティングとしてコンテンツを個別に販売して、顧客のニーズや売れ筋を確認することが可能です。また、動画のみを販売する場合は、Vimeoなども利用できます。

「プレビュー動画の拡散」

販売するコンテンツの認知度を高めるために、YouTubeを活用できます。プレビュー動画を公開し、無料で広く拡散することで興味を引き、見込み顧客を増やすことができます。

「自社でのeラーニングビジネス」

ビジネスとして収益が見込める段階になれば、学習教材販売に特化したLMSを導入して自社専用の販売ショップを立ち上げます。これにより、自社のコンテンツだけを取り扱い、ブランディングや販売戦略を強化することが可能になります。

フェーズごとの進め方とシステムの使い分け

eラーニングビジネス推進には、フェーズごとにシステムの使い分けが重要です。

たとえば、初期段階ではテストマーケティングとしてUdemyなどを使い、コンテンツの売れ筋を確認し、次にYouTubeの拡散機能を利用して認知度を高めます。

そして、学習教材販売LMSで自社専用の販売ショップを立ち上げることで、eラーニングビジネスを本格展開することができます。

それぞれのシステムをフェーズごとに使い分けることで、効果的にeラーニングビジネスを成長させることができるでしょう。

LMS Learning Management System、学習管理システム)について、詳しくはこちら!

LMS(Learning Management System:学習管理システム)とは~基本から応用まで、その機能と活用を知る~ – Qualif eLearning Lab

Qualif メールマガジン登録フォーム

eラーニング

この記事を書いた人

目次