内定者研修はeラーニングで差がつく~不安解消と即戦力化を同時に実現する育成手法~

内定者研修は、入社前の不安を減らし、入社意欲を維持し、入社後の立ち上がりを早めるための「入社前フォロー設計」です。ただし、集合研修だけで回そうとすると「日程調整」「遠方対応」「進捗管理」「一人ひとりの理解度差」などで、運用が破綻しやすいのも現実です。

そこで有効なのがeラーニングです。時間と場所の制約を外しつつ、学習の進捗・理解度を可視化できるため、内定者の不安解消と即戦力化を同時に狙いやすくなります。

本記事では、内定者研修をeラーニングで実施する際に、どんな内容を入れるべきか/どう運用設計すれば完走するか/LMSで何が変わるかを、実務目線で整理します。

この記事でわかること

  • なぜ内定者研修にeラーニングが選ばれているのか、その背景と理由
  • 内定者の不安解消と即戦力化、辞退防止を実現するeラーニング研修の作り方
  • LMS(学習管理システム)を活用して内定者研修を効果的・効率的に運用する方法
目次

eラーニング研修が増加している背景

国内のeラーニング市場は、企業向け(BtoB)を中心に堅調な成長を続けており、2025年度の市場規模は約3,849億円になると予測されています。特に法人向けは5.4%増と成長が顕著で、対面教育の制約が生じたコロナ禍以降、企業の人材育成ニーズやDX推進を背景にeラーニングの導入が拡大していることが要因です。

参考記事はこちら↓
2025年に向けた企業向けeラーニング市場の動向 | Qualif eラーニングラボ

企業研修もeラーニング形式が増加しており、その背景には、(1)コロナ禍を契機に非対面運用が定着したこと、(2)人的資本経営・リスキリングの流れで教育投資が継続しやすくなったこと、(3)人事業務のDX(進捗可視化・運用効率化)ニーズが高まったことが挙げられます。

内定者研修をeラーニングで実施するメリット

eラーニングは「継続しやすい」「バラつきを減らせる」「進捗を管理できる」ため、入社前フォローの運用と相性が良い手段です。

・時間や場所を選ばない
集合研修は、時間や場所が設定されています。eラーニングであれば、いつでもどこでも受講できるため、内定者は学業と両立しやすくなります。

・理解度に合わせて反復できる
集合研修は一斉進行になりやすく、理解が追いつかない人/物足りない人が生まれがちです。eラーニングなら難所を繰り返し学習でき、基礎の底上げができます。

・コストが抑えられる
集合研修はeラーニングと比較すると、コスト負担が大きいです。eラーニングでは会場・移動・紙資料・運営人員などのコストが膨らみにくく、必要な部分にだけ対面(交流・演習)を残す設計が可能です。

・大人数でも同じ研修が提供できる
集合研修では、受講者数が多くなるといくつものグループに分けて研修を実施することがあります。その場合、講師の質によって研修内容に差が出てしまう可能性がありますが、eラーニングであれば、人数の制約を受けずに同一の教材を同時に提供することができます。

・正確かつ効率的に学習管理ができる
LMS(Learning Management System:学習管理システム)を導入すると、学習教材やテストの作成、学習履歴の管理など、さまざまなことができます。内定者の学習状況や成績を把握することもできるので、一人ひとりに対して適切なフォローアップが行えます。結果として「放置されて不安が増える」を防げます。

参考記事はこちら↓
LMSとは ~学習管理システムの基本から応用まで、機能と活用、これからを知る~ | Qualif eラーニングラボ

目的別:内定者研修 eラーニング運用テンプレ

内定者研修でeラーニングの成果を分けるのは「教材の内容」よりも、分量・頻度・理解度チェック・フォロー導線の設計です。目的別に、運用の型をテンプレ化すると崩れにくくなります。

運用の共通ルール(内定者が離脱しない設計)

  • 1回の学習は最大15〜20分に収める(長いと未着手が増える)
  • テストは「評価」ではなく、つまずきの可視化→フォローに使う
  • eラーニング単体にせず、月1回だけでも良いので対話の接点を残す
  • リマインドは「催促」ではなく、目的とメリットを添えて案内する

内定者研修のeラーニングに取り入れる内容

入社前の基礎教育として、内定者に受講してもらいたいeラーニング研修には、下記のような内容があります。

・マインドセット
内定者として、学生から社会人へのマインドの切り替えや、社会人としての心構えを学びます。社会人としてのモラルの定義やモラルを守るための思考、さらに社会人としての責任を果たす姿勢、相手を尊重する意識などについて学びます。

・ビジネスマナー
社会人としての基本的・汎用的なマナーを学びます。挨拶や言葉遣い、身だしなみから始まり、名刺交換や電話対応など基本的なビジネスマナーについて学んでいきます。また、近年のオンライン化に伴い、オンライン会議におけるビジネスマナーを学ぶこともあるでしょう。

・ビジネススキル
ビジネスパーソンとして身につけたいスキルは、他者に伝える力です。組織内では、報告・連絡・相談が重要であり、それぞれの違いやシチュエーションごとのポイントを学びます。また、相手に伝わる話し方や、短く簡潔なビジネス文書の書き方なども、身につけていきたいスキルです。

・OAスキル
Excel、Word、PowerPointの技術は、社会人としての土台となります。内定者の段階で基本的な操作を学ぶ機会があると、入社後、即戦力として活躍できます。

・コンプライアンス
学生である内定者は、SNSを活発に使っている可能性があります。社外秘の情報を投稿してしまうことは、大きな企業損失につながってしまう恐れがあります。内定者の段階で、コンプライアンスについての意識を高めておきましょう。

・業界の基礎知識
入社する企業がどのような業界のどのような位置にいるのかを知ることは、組織について理解する上で重要です。また、業界に応じた用語や専門知識を入社前に学んでおくと、入社後の業務にすぐに役立ちます。

・自社商品やサービスに関する知識
自社で扱っている商品やサービスについて知ることは、入社後の顧客対応につながります。また、成功事例や競合他社との差別化ポイントを理解することで、自社製品の価値を具体的に把握できます。事前にこれを学んでおくことで、内定者は自信を持って入社に臨み、業務に取り組めるでしょう。

内定者研修を効果的に実施する方法

・教材
教材の作成法の一つとして、これまで集合研修で実施してきた内容をeラーニング化する方法があります。講師の講義を撮影したものを動画教材にする、PDFの資料をスライドにしてeラーニングコンテンツにする、などができます。

・演習
eラーニングだけでは、知識のインプットにとどまってしまい、実際に身についたかどうか自信が持てない場合があります。基礎的な知識をeラーニングで学んだ上で、演習を対面式研修で実施すると、アウトプットの機会を得ることができ、理解が深まります。
自分のペースで取り組めるeラーニングのメリットと、実践や他者との交流が図れる集合研修のメリットの両方を活かした、ブレンディッドラーニングという研修形式です。

・コミュニケーション
eラーニングのデメリットは他者との交流が持てないことです。それを解消するために、コミュニケーションの機会を積極的に設けましょう。掲示板機能やチャット機能を活用して、内定者同士が質問や感想を共有できる場を提供すると効果的です。企業側から内定者向けに社内情報を発信したり,先輩社員との交流を企画したりしても良いでしょう。

・理解度チェックテスト
研修を行った後は、理解度チェックテストを行いましょう。内定者自身が自分の理解度を知ることができ、その後の意欲的な学習への動機づけとなります。企業側は、理解度が低い内定者に向けてフォローアップを行うこともできます。

eラーニングにはLMS(学習管理システム)

eラーニングを内定者研修として運用するなら、LMS(Learning Management System:学習管理システム)の有無で成果が変わります。理由は、教材配信だけでなく「進捗管理とフォロー」を仕組みにできるからです。

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LMSとは ~学習管理システムの基本から応用まで、機能と活用、これからを知る~ | Qualif eラーニングラボ

教材作成機能が充実しているLMSを選べば、簡単にオリジナル教材が作れます。動画やPDFで作成されている既存教材を、LMSの機能でスムーズに研修教材にできます。テスト問題も、さまざまな形式に対応して作成し、配信や採点も可能です。

また、LMSは受講者の学習履歴を管理できます。eラーニングだけでなく、集合研修への出欠状況も一元管理できるため、管理者は受講者の学習状況をまとめて把握し、研修施策に活かせます。

さらに、SNS機能を持つLMSを活用することで、内定者同士のコミュニケーションの活性化も図れるでしょう。内定者数が多い/拠点が分かれる/進捗を追って個別フォローしたいといった目的があれば迷わずLMSを推奨します。

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第1回:生成AIで教育コンテンツ制作が劇的に変わる!最新プロセス徹底解説 | Qualif eラーニングラボ

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FAQ(よくあるお問合せ)

Q1 内定者に受講を促すには、どうすればよいですか?

A  質の高い、魅力的なコースを作成し、学習の意義を明確に伝えましょう。また、マイクロラーニング形式にしたり、ゲームやクイズを取り入れたりして受講者の関心をひきつけ、継続しやすい内容となるよう工夫しましょう。

Q2 内定者の研修受講は必須ですか?

A 内定者研修への参加はあくまで任意であり、参加を義務づけることはできません。参加を強制されたと感じさせることで「オワハラ(学生の意思に反して就職活動の終了を強要するハラスメント的行為)」とみなされる危険もあるので注意しましょう。

Q3 資格や検定の支援を、内定者研修で行うことができますか?

A 業務に必要な資格や検定があれば、学習支援を内定者研修に取り入れても良いでしょう。学習方法や体験談などの情報提供は、内定者にとって心強いですし、入社前に少しでも学習を進めることで、余裕と自信が持てるでしょう。

まとめ

内定者研修は、内定者の不安を解消し、入社に向けてモチベーションを高めてもらうために有益な施策です。eラーニングを活用することで、内定者は自分の都合に合わせて学習を進めることができますし、企業側はコストを抑えて、自社に最適な研修を実施することができます。

LMSを導入してeラーニングを実施すると、教材の作成や受講状況の一元管理など、さまざまなメリットがあります。

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