スマホでのeラーニング受講は、今や企業研修や講座販売のスタンダードです。受講者が使い慣れたデバイスを利用することで、学習への心理的ハードルを下げ、完了率を飛躍的に高めることが可能です 。
スマホは携帯性に優れており、いつでも手軽に取り組めるというメリットもあります。マルチデバイス対応のLMS(Learning Management System:学習管理システム)を導入すれば、さらに効率よく学習を進めることができるでしょう。
本記事ではスマホで行うeラーニングの概要や導入の際の注意点と対策、LMSを選ぶポイントについて、解説します。これからeラーニングを導入・強化したいと考えている企業の方にとって、判断のヒントとなる内容です。
なお、LMSそのものの基本的な仕組みや活用方法については、以下の記事で詳しく解説しています。先にお読みいただくと、本記事の内容をより深く理解していただけます。
参考記事はこちら↓
LMSとは ~学習管理システムの基本から応用まで、機能と活用、これからを知る~ | Qualif eラーニングラボ
この記事でわかること
- eラーニングをスマホで受講するには、アプリを導入するかマルチデバイス対応のLMSを利用するという方法がある。
- スマホによるeラーニングには多くのメリットがあり、学習の継続や知識の定着が期待できる。
- スマホによるeラーニングの課題(セキュリティ・画面サイズ・通信環境など)については対策を講じることで対応できる。
スマホ対応eラーニングが注目されている背景
スマホ対応eラーニングとは、スマートフォンでの受講に最適化された学習形態です。これによって場所を問わず短時間で学習できるのが特徴です。近年、スマートフォンやタブレットが普及したことにより、学習環境は大きく変化しました。総務省の調査(2023年)によると、スマホの世帯保有率は90.6%に達し、パソコンの65.3%を大きく上回っています 。特に若年層から現役世代において「PCは持たないがスマホは使いこなす」層が増えており、スマホ非対応の教材は、それだけで多くの学習機会を損失していると言えます 。
(出典:総務省 令和6年度情報通信白書)

さらに、スマホには使いやすいインターフェースが備わっており、使い慣れた世代にとってはアクセスがスムーズで、学習に対するハードルを下げる効果があります。
手軽に使えるスマホによるeラーニングで、多くの人が学習に取り組むことができるでしょう。
eラーニングをスマホで提供する3つの方法
eラーニングをスマホで行う方法をご紹介します。
既存のeラーニングアプリを導入する
アプリストアで販売されているeラーニングアプリをインストールすることで、手軽に学習を始めることができます。ただしこの方法で提供されている教材は、語学や社会常識など一般的な内容にとどまってしまうため、自社特有の業務知識や独自コンテンツの提供には向きません 。
eラーニングの専用アプリを開発する
自社の業務内容に特化した研修を実施したい場合には、アプリを自社で開発するという方法があります。内製すればコストを抑えることができますが、教材アプリの作成ノウハウがないと、開発期間が長期にわたる恐れがあります。外注すれば短期間で質の高いものができますが、その分費用がかかります。マルチデバイス対応の費用が別途かかる場合もあるので、見積りの際には注意が必要です。
マルチデバイス対応のLMS(学習管理システム)を利用する(推奨)
パソコンだけでなく、スマホやタブレットなどの端末で利用できることを「マルチデバイス対応」と言います。マルチデバイス対応のLMSを導入すれば、スマホでeラーニングが受講できるので、アプリを開発するための手間や費用が発生しません。低コストかつスピーディーに高品質なスマホ対応の学習環境を構築できます 。
eラーニングをスマホで行うメリット
スマホでeラーニングを行うと、どのようなメリットがあるのか、見ていきましょう。
メリット1:マイクロラーニングの実現
マイクロラーニング(Microlearning)とは、一言で言うと「1回あたり1分~5分程度の短い単位(粒度)で行う学習スタイル」のことです。
スマホは携帯や操作がしやすいので、短時間の学習を手軽かつ継続的に行うことができます。短時間でも毎日学習する習慣をつけることで、知識を吸収しやすくなります。
参考記事はこちら↓
マイクロラーニングとは?メリットや事例、導入のコツを解説|人事・人材育成用語集
メリット2:時間や場所を選ばない
スマホはどこへでも持ち運べるので、移動時間や待ち時間といった隙間時間が活用できます。個人のペースやライフスタイルに合わせて、電車の中や自宅、カフェなどでも学習することができます。忙しいビジネスパーソンの学習時間を確保できるのです。
メリット3:必要な情報をすぐに確認できる
スマホに対応したeラーニングであれば、必要な情報に素早くアクセスすることが可能です。パソコンは起動に時間がかかり、状況によっては立ち上げられないこともあり、タイムリーに対応できない場合がありますが、スマホであれば必要なコンテンツや関連資料をすぐに参照することができるでしょう。
メリット4:操作が簡単
いつも使っているスマホを利用するため、受講者は操作に慣れています。パソコンの操作に苦手意識を持っている受講者も、気軽に学習を進めることができます。音声入力によるハンズフリー操作や、ピンチズームやスワイプといった便利機能も直感的に使えます。
メリット5:通知機能
スマホには様々な機能が備わっています。通知機能を利用してリマインダーを設定すれば、学習の促進に役立ちます。プッシュ通知を利用すれば、教材の公開や更新などの最新情報を、アプリを開かずに受け取ることが可能です。
eラーニングの学習をパソコンで進める場合と、スマホで活用する場合の違いをまとめると、以下のようになります。
| PC | スマホ | |
| 場所 | 自宅や勤務先 | 電車や自宅など場所を選ばない |
| 時間 | まとまった時間が必要 | 移動時間や待ち時間など隙間時間を活用 |
| 操作性 | ・キーボードやマウス ・ある程度のPCリテラシーが必要 | ・タッチパネル ・普段使っているスマホなら簡単 |
| 画面 | 画面が大きい | 画面が小さい |
| セキュリティ | 社用PCを利用する場合管理しやすい | 個人端末は管理が難しい 別途対策必要 |
eラーニングをスマホで行う注意点と対策
注意点1:実技学習が難しい
eラーニングでは、動画やテキスト教材での講義が中心となるため、実技の習得は難しくなります。
対策:スマホを用いたeラーニングによる学習では知識のインプットを行い、集合研修や現場での体験を取り入れた学習を別途取り入れるといった、ブレンディッドラーニングを取り入れると良いでしょう。
参考記事はこちら↓
ブレンディッド・ラーニングとは?メリットや反転学習の設計法を解説|人事・人材育成用語集
注意点2:モチベーションの維持が難しい
利便性の高いスマホは、時間や場所を選ばずeラーニングに取り組めるというメリットがある反面、ほかのアプリへのアクセスが容易であったり、受講中に通知が発生して集中が途切れたりするという課題があります。
対策:アプリに通知をブロックする機能を搭載することで、通知によって注意が散漫になる弱点を克服することができます。あるいは、細かい目標を設定して、一定時間学習を続けることで一段階クリアできるといったゲーミフィケーション機能をつけるのも効果的です。また、掲示板やグループチャット機能を活用して、管理者や受講者同士とのコミュニケーションを可能にすると、モチベーションの維持につながるでしょう。
注意点3:セキュリティ対策が必要
受講者が普段使用しているスマホを、eラーニングに利用する場合、セキュリティが不十分な場合があります。ウィルス対策ソフトのインストールやOSのアップデートがされていないと、ウィルス感染や情報漏洩のリスクが発生します。スマホ自体の盗難や紛失によって、個人情報が第三者にアクセスされる危険もあります。
対策:管理者はプライバシーポリシーやデータ保護に関するガイドラインを提供し、OSの定期的なアップデートやスマホのロック機能、アクセス権限の制限といった対策を受講者に呼びかけることが大切です。また、教材のダウンロードの際には、クラウド上のプラットフォームにログインする形式にすれば、リスクを減らすことができます。
注意点4:操作性が下がる
パソコンを想定して作られたデザインをそのまま縮小したコンテンツは、スマホの画面では見づらくなったり、うまく表示されなかったりして、受講生の意欲を低下させてしまいます。
対策:テキストや画像がスマホの画面でどう見えるかを確認し、見やすい教材を作成することが必要です。使用するデバイスの画面サイズに応じて表示を最適化するレシポンシブデザインを採用すると良いでしょう。
スマホ対応LMSを選ぶポイント
スマホでeラーニングを進めていく場合の、LMS(Learning Management System:学習管理システム)の選び方について、見ていきましょう。
マルチデバイス対応
マルチデバイス対応のLMSであれば、スマホやタブレットに対応しています。これにより、受講者は外出先や移動中でもスムーズにeラーニング教材にアクセスし、学習を進めることができます。
コンテンツが充実
LMSを選ぶ際には、コンテンツが充実しているかどうかが重要なポイントです。自社のニーズに合った教材の有無や、インストラクショナルデザインに基づいた教材であるかどうかという点を、チェックすると良いでしょう。
教材の作成
自社の業務内容に特化したコンテンツを作成したい場合は、それが実現可能かどうかを調べましょう。教材作成に不安がある場合には、人材育成に関する経験が豊富なベンダーを選ぶと、効果的なコンテンツ制作を提案してくれます。
使いやすさ
管理者と受講者双方にとって、使いやすいシステムを選びましょう。直感的に分かる操作性や、コンテンツのわかりやすさ、履歴の確認方法の容易さなど、使いやすいシステムであれば、学習の定着が図れます。
学習管理
学習管理機能があれば、受講者全員の学習進捗や習熟度が把握できるため、個別のフォローが実現できます。受講者自身も、自分の学習状況がリアルタイムで確認でき、モチベーションの維持につながります。LMSは種類によって機能が異なるため、自社のニーズに合わせたものを選ぶと良いでしょう。
参考記事はこちら↓
企業研修を変えるモバイルラーニング ~スマホ学習の効果・リスク・LMS選定基準~ | Qualif eラーニングラボ
セキュリティ
スマホ対応のLMSを導入する際には、セキュリティ対策も欠かせません。アクセス制限や多要素認証、データやネットワークの暗号化などができれば、安心して学習を進めることができます。
Q&A(よくあるお問合せ)
Q1 eラーニングをスマホで実施することによって、コストが削減できますか?
A 対面研修をeラーニングに切り替えることで、コストは大幅に削減できます。紙の資料の印刷代や研修会場、講師料など様々な費用が不要となります。アプリを開発する費用とLMS導入の費用を算出し、比較した上で、自社のニーズに合わせて選ぶと良いでしょう。
Q2 個人のスマホを使うため、eラーニングの際のデータ使用量が気になります
A データ使用量を抑えるため、オフラインで使用可能なコンテンツは事前にダウンロードしておくといった工夫をすると良いでしょう。あらかじめダウンロードしておくことで、通信環境が不安定な場所でも学習に取り組むことができます。また、通信料を節約するために、動画再生時の画質を低く設定したり、バックグラウンドでのデータ使用を制限したりするといった方法も効果的です。
Q3 個人端末にアプリをインストールすることについて、eラーニング受講者に不安があるようです
A アプリのインストールに際し、位置情報などが把握されてしまうことを、受講者が不安に感じる可能性があります。管理者は、得られる情報や活用データについて、あらかじめ受講者に明示し、理解を得ておくようにしましょう。
まとめ
スマホでeラーニングを受講できるようにすると、場所や時間を選ばず、手軽に学習に取り組むことができます。受講者の多くはスマホの操作に慣れており、スマホの特性を活かして、継続的な学習の定着を図ることができるでしょう。マルチデバイス対応の学習管理システム(LMS)を導入することで、学習状況を可視化し、より効果的な学びを実現することができます。
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関連記事:「eラーニング教材を販売するためのLMSとは」~学習講座・学習コンテンツ販売・決済がポイント~
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「eラーニング教材を販売するためのLMSとは」~学習講座・学習コンテンツ販売・決済がポイント~ | Qualif eラーニングラボ
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